2008年2月8日金曜日

フレッド・アステア その10 「Duo」


たびたび”Puttin' on the Ritz”
このナンバーにはアステアの魅力が凝縮されている。


 ステッキで床を叩くアステア。

 あたかも三本目の足であるかのように使い、たたみこむようにリズムを刻んでいきます。ところが腰から上は下半身の上で優雅に動いているだけなので、まるで上半身と下半身が別のパートを奏でながらハーモニーを作っているような印象を与えます。

 「イースター・パレード」の有名なナンバー”Steppin’ Out with my Baby”では、スローモーションのアステアを普通のスピードで踊るバックダンサーと合成していますが、何もそんなことをしなくても、アステア自身の体が二つの異なったテンポを体現できるのです。

一人で踊るダンスデュオです。

 そのほかにも、中心軸をピタッと据え、大きく開脚したまま滑るように移動したり、スローモーション様の動きを取り入れながら動きとタップの間を自在に操ったりと、ダンステクニック満載です。


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