なんだかまとまりのない文章になったが、アステアについての論考もこのへんで終わりにしなければならない。
アステアのダンスはそのパフォーマンス全体の効果に占める質感の割合が他のダンサーに較べて極端に大きいという特殊性をもっている。このため、他のダンサーとの直接の比較が困難になり、結果としてダンサー間の優劣争いから隔離されかつ擁護されるという特異な存在になった。
最終的に「アステアは上手いのか」との問いには、「比較する階層が違うので比べられない」という答えになってしまう。
だがこれだけは言える。
アステアのダンスは彼一人だけの比類のないジャンルであること。
そして
「そのジャンルの堅牢さにおいて誰も並び立つものはいない」
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