2021年2月15日月曜日

おまけ

  書籍版「踊る大ハリウッド」 の第二部は、アステアの記事を基に書いたものです。ただ、書き始めるに当たり、ブログと同じような文章が続くのは気が引けるので、少しは新機軸を打ち出そうと考えました。

 ちょうどその頃、東京・竹橋の国立近代美術館で見たのが鏑木清方の「築地明石町」。あまりの美しさに衝撃を受けた私に、導入部(「ガール・ハント・バレエ」のところ)をこの日本画の分析に入れ替えてみようという着想が浮かびました。

 ただし文章だけではわかりにくいので、読者の理解に資するよう、同作を含む三部作、「築地明石町」・「新富町」・「浜町河岸」の写真を添えることにしたのです。しかし残念なことに書き上がった文章は本に入りませんでした。著作権の問題で写真を使えないことになったからです。 時間もないため急遽元の「ガール・ハント・バレエ」を引っ張りだし、少し書き換えて原稿を完成させました。

 今から考えれば、日本画の分析からアステアの身体に持って行くのは少し強引だった気もするので、結果的にこれで良かったのかもしれません。それでもどこかに、発表できずに残念な気持ちも残っています。そこで 書いた文章を次の記事でお見せすることにしました。

 文章のみでは解りにくいと思いますので、ネット上で同三部作の写真を検索し、見比べながら読んでいただければと思います。

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